契約の有効期間や更新時期は?

カレンダーと握手

契約の始まりと終わりを知っておこう

契約締結日から契約スタート

契約の内容と合わせて、その契約がいつ始まり、どんな手続きでいつ終了するかについても、当事者同士で取り決めて確認しておくことが大切です。

契約は、契約締結日をもって発効されます。これは、契約書に署名・捺印した日付とする場合が多く、この日をもって法的な義務と権利が契約に関わってきます。このため、ビジネスの内容に合わせて、契約期間がいつからいつまでなのかを契約書に明記しておくことが望ましいのです。

契約締結日とは?

その契約がいつ成立したのかを記入する

契約締結日は、契約書に記された契約が結ばれた日付です。契約がいつ成立したかということは、とても大事です。というのも、同じような契約書が交わされたとして、もし、その契約内容についてトラブルが生じた際、どの契約書が優先的に認められるかというと、契約締結日の後の日付のものが有効になるからです。

だからといって、日付を空欄にしておいて後から入れるのはいけません。契約の内容に間違いがないことを十分に確認して、契約を結ぶ日を納得したうえで日付を記入しましょう。

契約書における契約期間は?

その契約はいつからいつまで有効?

契約書に記されるスタイルとして、分かりやすいものをご紹介しましょう。たとえば、次のように契約期間そのものを記載しているケースです。

「本契約は、平成28年3月10日から平成29年3月9日まで有効とする」。

あるいは、以下のように締結日から一定期間を示す方法もあります。発効とは、契約の効力が始まることを意味しています。

「本契約は、締結日から発効し、以後1年間有効とする」。

契約書における契約期間の記載方法について決まりはありません。とはいえ、当事者同士が契約期間について決めておくことで、トラブルを避けることもでき、それが契約書にきちんと記されているかどうかを確認することは大切です。

契約の終了日についての明記は必要?

それでは、契約の終了はいつになるのでしょう。契約の有効期間はいつまでで、その契約がいつ、どういった手続きで終わるのか、契約書には記されているでしょうか。

契約の終了時期は当事者間で決めておこう

本来、契約は永久に続くものではありません。しかし、相手と交わした契約が続く限り、当事者は契約によって拘束されるので、多くの場合、契約期間や契約の終了日を決めておきます。

たとえば、一度きりの契約、品物の売買が済んでしまうもの、取引と同時に契約も終了する場合などは、期間や終了日にこだわる必要はないかもしれません。対して、社員の雇用、事務所の賃貸借や事務機器のリース、継続的な取引などについては、期間を定めて契約をし、契約の終了日も含めた契約期間を明確にしておくべきでしょう。

終了日を決めておかないことで生じるトラブル

終わらせたくても契約を終わらせられないケースも

賃貸借契約や消費貸借契約の場合は、民法にその契約期間についての規制があり、たとえば、「当事者の一方が解約を申し入れてから1日で終了する」とされているものなど、期間の継続等が契約そのものになっていることもあります。しかし、こうした法令がない場合は、当事者がいつ、どうやって手続きをすれば契約を終了できるのかを決め、それを契約書に記載しておけば、終了時期におけるトラブルなどを避けることができます。

また、契約期間はどのくらいが適切かについては、事業や業務の内容によって決まることも多いので、それぞれの状況に合わせて設定することになります。

契約の延長や自動更新もできる

契約期間や終了日を決めにくい場合は?

一方で、契約期間そのもの、契約の終了日を決めにくい場合もあるでしょう。たとえば、継続的に取引を続けている場合や、継続的に業務を委託している場合などです。

契約では、契約書で取り決めた期間が終了しても、契約書に記されている条件で随時契約を延長、更新していくこともできます。延長や更新のためには、その都度、当事者同士が契約書を新たに取り交わすことが基本ですが、契約を自動更新するという方法もあります

契約の自動更新とは

契約の自動更新とは、契約満了後に続いて、契約期間を自動的に更新できるものです。たとえば、契約期間は決められていますが、その期間の満了時や満了前に、当事者に異論がなければ、契約期間が自動的に一定期間延長されるというものです。

自動更新の契約書では、たとえば、以下のように契約書に記されている場合があります。

自動更新の契約書の例

「本契約は、契約締結日から2年間有効とする。

本契約において契約の更新を希望しない場合、契約期間の満了の3ヵ月前までにいずれかの当事者から相手方に対して反対の意思を書面で通知されないかぎり、本契約は同一条件にてさらに2年間更新され、以後も同様とする」。

もちろん、契約を更新したくない場合は、期日までに申し出る必要がありますが、更新を予定している状況では、自動更新は便利な契約期間延長方法といえるでしょう。

契約の期間をきっちりと決めておく

契約書の条項に契約の期間を記しておこう

いずれにしても、当事者は、約束を守る期間を決めておくことが大切。こうした契約の終了時期やその手続き方法、更新などは、契約時に当事者同士で取り決めて、合意しておくことが重要です。そしてもちろん、契約書にはこれらの内容を、きちんと契約条項として盛り込んでおきましょう

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