静岡県の「知的財産」に強い顧問弁護士の一覧

静岡県で企業法務に強い顧問弁護士が1件見つかりました。

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    静岡県の弁護士・企業・労働状況を知る

    静岡県の弁護士事情

    2つの政令指定都市を有し、首都圏と中部地方を結ぶ経済および交通の要所である静岡県の弁護士事情を調べると、平成13年の時点で静岡県弁護士会に所属している弁護士は218名でしたが、10年後の平成23年には347名まで増加していました(法曹人口に関する基礎的資料参照)。静岡県弁護士会には、静岡支部、浜松支部、沼津支部の3つの拠点があり、「弁護士をもっと身近な存在に 一人で悩まず、お気軽に相談を」というモットーで、依頼者の立場に立ちながら公平妥当な解決を目指し努力しています。また、静岡県弁護士会は、高齢者のための無料法律相談や、中小企業および個人事業主の方のための事業に関する相談窓口を設けるなど、地域社会に密着した活動を行っています。

    静岡県の現況

    平成22年10月の国勢調査によると、静岡県の人口は3,765,007人でした。平成17年には3,792,377人だったので5年間で-0.7%となります。都道府県別では第10位に位置しています。15歳以上の就業者数は1,897,194人となっており、そのうち1,147,043人が、運輸・通信・商業・金融・公務・サービス業などの第3次産業に就業しています。また、農業、漁業が盛んな土地と言うことで第1次、第2次産業に就業している人数も比較的多めです。県内総生産は、15.77兆円(平成25年度)で、前年比+2.4%と成長傾向を示しています。人口は減少していますが経済的には伸張しており、今後も更なる発展が期待されています。

    弁護士の数は依然として不足しています

    平成23年の「弁護士白書」によると、静岡県の弁護士1人当たりの人口比率は10,850人となっています。弁護士過疎、偏在の解消状況を調査したデータによると、都道府県別では20番目の比率となっており、絶対数も少ないのですが、人口との比率においても決して恵まれた状況でないことがわかります。全国的に法曹人口が増えているなか、平成13年から23年の10年間の増加率においては159.2%と全国平均以下です。経済規模に差がありますが隣接する愛知県は弁護士1人当たり5,132人という状況であるため、静岡県では更なる弁護士数の加増が求められています。

    静岡県の経済動向

    静岡県の経済動向ですが、日本銀行 静岡支店が発表した平成28年1月の静岡県金融経済動向によると、「県内の景気は緩やかに回復しつつある」 「設備投資は企業業績が好調な大・中堅企業を中心に一段と増加している」「個人消費も全体として持ち直しつつある」と報告されています。また、雇用および所得においては、労働需給は売り手市場から買い手市場に転換しており、常用労働者数は前月比+1.0%と上昇しています。所得面は、零細企業における足踏み感は残るが、全体として緩やかに改善しているとされています。 さらに、消費者物価は前年を下回っています。これらの概況を見ると、県の経済動向は回復傾向が増し、上向いていると判断できるでしょう。

    静岡県の企業状況

    静岡県の会社数・事業所数を見てみると、平成26年度7月時点で、185,519事業所となっており、全国の総事業所数5,926,804の約3.1%を占めています。エリアとしては、静岡市、浜松市の2大都市に事業所が集中しています。内容を産業の大分類別で調べると、製造業、卸・小売業が多いのですが、飲食サービス業、娯楽業等の割合も比較的高く、観光地ならではの特徴を見せています。

    また、平成24年の時点では184,470事業所であったため、2年間で1.5%減少していることがわかります。一方、新設事業所は27,578事業所あり、従業者数は0.2%と僅かながら増している状況です。

    静岡県の労働者状況

    企業が弁護士を必要とする主な事情は、企業間で交わす契約書の精査等の理由のほか、労使間トラブルへの備え、顧客からのクレームへの対応などがあります。次は労働者側から見た静岡県の労働状況を調査しました。

    静岡県の雇用状況は改善の途上にあります

    製造業、卸・小売業が産業の中心となっている静岡県ですが、総務省が雇用形態を調査したデータによると、非正規雇用者の割合は平成24年の時点では37.63%となっています。都道府県別では第24位と平均レベルです。雇用形態別雇用者数の推移を見ると、平成19年には非正規雇用者の割合は35.7%であったため、全国平均レベルではありますが、雇用の安定性の面では未だ改善の途上であると判断されます。

    静岡県の平成28年1月の有効求人倍率は1.24倍で全国平均の1.28倍とほぼ同等レベルです。平成22年には0.52倍まで低下していましたが、平成23年度は0.79倍とやや改善し、その後、平成26年に1.0倍を超えてからは徐々に売り手市場から買い手市場へと移行して来ました。平成25年度の完全失業率は3.1%と比較的低い数値で、全国で9番目に失業者が少ない県です。

    静岡県民の個人所得は全国第3位です

    正規雇用率が高い静岡県における所得を見てみましょう。平成22年のデータによると、静岡県の個人の年間所得は310.04万円で、都道府県別で見ると第3位と非常に高い位置にいます。日本銀行 静岡支店の調査によると、雇用者所得は前年比+5.9%と改善しており、事業主都合による解雇者の数は前年比-7.6%と好転しているため、個人所得に関しても上昇傾向にあると考えられます。

    静岡県の労働時間は全国平均より長いようです

    総務省の都道府県別有効求人倍率と常用労働者1人あたりの平均月間総実労働時間数で近年の推移を見てみると、平均月間総実労働時間数は、平成22年度には153.9時間でしたが、2年後の24年度には150.9時間まで減り、平成25年度には150.8時間と引き続き減少させています。全国平均は149.3時間のため、改善されつつあるものの長時間労働が常態化していると考えられます。所定外労働においては、全国平均が12.4時間のところ静岡県は12.7時間なので、こちらもまだ改善の途上にあると言えます。

    静岡県の労働者は職場環境の改善を訴えています

    長時間労働の問題はあるものの雇用に安定感があり、環境が整っているように思われる静岡県ですが、労使間の個別労働紛争相談は年々件数が増えており、大きなリスクを抱えていると考えられます。

    パワハラ・解雇に関する相談が増え続けています

    厚生労働省の発表によると、平成26年度の全国の総合労働相談は1,033,047件で、7年連続で100万件を超えています。静岡県の総合労働相談件数は33,039件と、前年比-4.9%ですが、民事上の個別労働紛争相談(労働者と事業主との間の労働に関するトラブル)は5,486件と過去最多を記録しており、今後も拡大されると予測されています。また、内容に関しては、「いじめ・嫌がらせ」が最多で、「解雇」についても依然として2番目に多い状況にあります。助言・指導に関しても、申出件数は467件で過去最多の件数となります。前年度比+8.4%であることから、こちらに関しても増加傾向を見せています。 

    期間契約に問題があるようです

    助言・指導の申出人は、就労状況別では、正社員205件(43.9%),「パート・アルバイト」108件(23.1%)、「期間契約社員」76件(16.3%)、「派遣労働者」47件(10. 1%)という割合になります。期間契約社員からの申出については、前年から+55.1%となっており、大きな問題として捉えられています。

    解雇に関する助言・指導の事例

    男女労働者2名は、正社員として勤務していたが、社内恋愛禁止を理由に解雇されたことを不服に思い補償金を求めた。労働局が法人にその旨伝え、解雇理由の合理性・相当性がないことを説明した上で話し合いを勧めた結果、法人側は話し合いに応じ、申出人2名それぞれに給与3か月分を和解金として支払い、解決した。このような事例は法令に基づく判断がし難い内容であるため、和解をすすめる仲介者の存在が重要です。

    環境改善を訴える労働争議が行われています

    厚生労働省が発表した「都道府県、労働争議の種類別件数、参加人員及び労働損失日数」データによると、静岡県では、総争議件数は13件と全国平均以下です。争議行為をともなう争議のなかで同盟罷業及び作業所閉鎖は年間8件確認されています。実際に1,064日の労働損失を与えられており、静岡県では労働者が職場環境や労働条件の改善を求めて積極的な行動をとることがわかります。

    企業側が、民事上の個別労働紛争や、集団による労働争議へと発展しないよう早期に対策を取ることが重要ですが、もし、紛争・争議となった場合には、労働者側の観点で労働問題をサポートできる弁護士も増加しているため、企業としても法令を遵守し、顧問弁護士と相談しながら労働問題に当たらなければいけません。

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